「中古マンションを購入し、自分の生活スタイルにオーダーメイドでリノベーションする」というスタイルが最近、住宅購入方法の選択肢として注目を集めています。
物件情報はそれこそあふれるほどに入手することが出来ますが、希望にぴったりの物件を見つけられなかったり、そもそもどの物件を選べばいいのかわからなかったり、理想の物件と出会うのはなかなか難しいものです。
今回はそんな中古マンション物件の選び方と購入時に注意したいポイントをご紹介します。
購入時の7つチェックポイント!
1. 築年数の目安の25年かどうか?
日本では、新築マンションは誰かが購入したその瞬間から「中古マンション」となり、鍵をまわした時点で、その資産価値は購入金額よりも落ちてしまいます(一般的に2割程度下がるといわれています)
その後5年10年と下がり続け、築25年くらいの段階で価格の下落は安定し、30年以降は大きく変わらないのが一般的な相場です。
つまり、築25年以上の物件を選べば、資産価値の目減りが小さくなり、逆に、築5年10年の築浅マンションは、購入時点からまだまだ価値が下がる可能性が高いため、資産としては賢い買い物とはいいがたいと考えられます。

2. 耐震強度は基準を満たしているか?
最近日本の各地で発生している地震。
発生する場所も各地ばらばらで、いつ発生するかもわからない不安な地震への「耐震性」を確認するのに最低知っておきたいことは下記の3点です。
①新耐震物件と旧耐震物件

1981年6月1日建築基準法の耐震基準が大幅改正され、この改正以前は旧耐震基準、以降は新耐震基準と呼ばれています。
新耐震基準では、「震度5強程度の中規模地震では軽微な損傷、震度6強から7程度の大規模地震でも倒壊は免れる」強さとすることが義務づけられています。
当然選択するなら新耐震基準以降のマンションということになりますが、それ以外の物件でも新耐震基準をクリアする耐震性が認められたものもあれば、すでに耐震改修・耐震補強済というマンションもあります。
新耐震基準該当の物件以外でもぜひ耐震強度を確認することをおすすめします。
②マンションの管理状態
意外に見落としがちなのがマンションの不十分な管理状態が耐震性能にまで影響を及ぼすケースです。
自動車でも人間の体でも必要な時期に必要な点検と修繕を定期的におこなうことで永くいい状態を継続できますね。
マンションも同じで、マンションごとに修繕計画書を不動産会社を通じて入手し、履歴・計画を確認することも大切です。
③立地の地盤

当然のことですが地震など災害に対する耐性は、地盤の強度が大きく影響します。
液状化現象、土砂崩れ、浸水などの危険性がないか、土地の特徴や成り立ちを知るためにも国土交通省がハザードマップの希望するエリアを検索して自身で調べることで安心につながります。
▼国土交通省ハザードマップポータルサイト https://disaportal.gsi.go.jp/
3.リフォーム前の物件かリフォーム済みの物件のどちらを選ぶ?
中古マンション購入の際に悩むのが、「リフォーム前」の物件か「リフォーム済み」の物件かということではないでしょうか。
注意したいのがすでにリフォームされている物件です。
リフォーム済み物件の価格には、もともとの物件価格+事前に作りなおした内装工事費用が上乗せされている場合がほとんどです。
また不動産会社のなかには「リフォームしてきれいにして早く売却したい」という思惑があり、まずリフォーム済の物件を勧められることが少なくありません。
多少の妥協を承知の上で、「リフォーム済の物件」を選ぶか、アナタが本当に望むリノベーションを選ぶかを決める必要があります。
ちなみにリノベーションの際に内装をスケルトンにして作り変えるのであれば、中がボロボロで汚くても問題はありませんので、ぜひリフォーム前の未改装物件に注目したいところです。

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4.適正価格に合っているか?
中古マンションの場合、価格相場は比較的明確なので適正価格からかけ離れた値段になっていないか意識的にチェックすることがポイントです。
例として相場よりも高い価格の場合は売主さんの希望で高い金額のまま売りに出ている場合や、逆に安く出しているケースがあります。
安い価格の場合、所有権でなく土地の持ち分がない「借地権」の物件だったり、実際に住むことはできない投資用の「オーナーチェンジ」物件だったりと何らかの理由があることがほとんどです。
物件の適正価格はインターネットで同エリア、同条件の物件を見比べると感覚がつかめるので、自分から率先してその相場に見合った物件の目星をつけることが大切です。
5. マンションの共用部の管理状態はどうか?
マンションは多くの人が住む共有物件なので、当然自分の希望で変えられるのが専有部分だけとなります。
いざ自分がそのマンションで生活する時の事を考えたり、将来売りに出す時のことを考えたら、変えられない部分やマンションの管理状態や共用部分に注意をはらう事も肝心です。
そのためには事前にマンションのゴミ捨て場、自転車置き場、掲示板などをチェックするのがおすすめです。
例えば「ごみ置き場は綺麗に使われているか」「植え込みが雑草だらけになっていないか」「掲示板に古い情報のチラシがいつまでも掲出されていないか」など、ご自身の目で確認できる部分の観察です。
管理状態が良ければ、長く住むにはもちろん、売りに出す場合にも有利になることがほとんどです。
また、自主管理のマンションは注意が必要です。
プロのアドバイスがなく住民だけで修繕計画などを立てなければならないだけでなく、住宅ローン借り入れの条件が不利になってしまうケースもあります。
6. 修繕計画・積立金の状況はどうか?
マンションの品質を保つ上で最も重要な計画的な修繕のため修繕の履歴や計画、積立金の積立状況は「重要事項説明書」で事前確認しておきましょう。
また売主や管理組合が修繕積立金を滞納していないかどうかのチャックも大切です。
滞納している場合、買った人に支払い責任が生じてしまう場合もあるので、ぜひこの辺はしっかりチェックしておきたいポイントですね。
また積立金の観点で考えると、戸数が少なすぎるマンションには一戸の積立金の負担が大きくなってしまうというデメリットがあるのであらかじめ考えておくことも必要です。
7. 希望するリノベーションは実現できるか?
アナタが希望するリノベーションのイメージやプランがそのマンションの構造のため物理的に実施できない場合があります。
構造上の制約
マンションの建物構造には2つのタイプがあります。
ラーメン構造
柱と梁で建物を支える構造。間に壁のない空間を作ることができるため、比較的自由に間取りをつくることができます。
壁式構造
壁で建物を支える構造。基本的に室内に柱や梁が出ないため、室内はすっきりとした空間になり、家具を配置しやすいのが特徴です。
壁を取り払ったLDKにしたいのであれば、構造壁で建物を支える「壁式構造」ではなく、壁を撤去できる「ラーメン構造」のほうが適しています。
また、リノベーションらしいハードさが魅力の「梁や天井のコンクリート躯体あらわし」にしたいなら最上階は避けたいところ。あらかじめ天井裏を確認して、天井の状態を確認しておくことがおすすめです。

水回りの制約
マンションは複数の階で共有する給排水管が入っているパイプスペース(通称「PS」)の位置によって、水回りの変更範囲が制限されます。
トイレやキッチンなどの水回り設備は、床下や壁の中を通って水を流れるよう排水勾配をもってPSの給排水管とつながっています。
PSから離れて水回り設備を移動すればするほどその勾配を確保するために床は上がって天井高は低くなります。物件によって状況は異なるので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

引用:リノベる
以上の点を加味して信頼できるリノベーションの専門会社に事前の相談を入れておくと安心です。
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