ペット共生が難しい住宅事情とペット共生型住宅

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ペット共生が難しい住宅事情

すでにペットと住まれた経験のある方、または今現在も同居中だといわれる方はよくご存じのことだと思いますが、特にマンションなどの集合住宅の場合、ペットは同居人とみなされないことが多いようです。

「うちのネコちゃんは家族同然、子供と一緒です。」というお気持ちは十分わかりますが、残念ながらマンションはいろいろなライフスタイルの集合体です。「ペット可」の物件でも、すべての住居者がペットを飼っているわけでもないし、すべてがペットを容認しているわけじゃないのです。

ましてマンションなどは戸建てと違って、玄関やエレベーター、共用部の廊下やエントランスは入居者で共有して使うエリアですから、一般的にペットについては厳しく制限されることが多いです。

またそれ以前にペットオーナーのつらいことは、そもそも「ペット可」の物件自体、全体の10~12%くらいしかない現状です。

ではなぜ、ペット可物件が増えないのでしょうか?

物件オーナー事情

主な背景として、一世帯当たりの面積が広く取れないという物理的な住宅事情のほか、オーナー側の事情というものがその大きな要因でしょう。オーナーが「ペット可」を敬遠する内容は下記の通りです。

①退去時の原状回復の問題:部屋に臭いが染みついてしまったり、壁や床に傷が付くこともあり退去時の原状回復費用が高額になり、敷金額を大きく超える修繕費用が必要となる場合もあるという事

②住民同士のトラブルペットの臭いや鳴き声がきっかけとなり、住民同士のトラブルに発展する事

後戻りしにくい:一度ペット可物件にしてしまうと、途中から「やはりペット不可に戻したい」と考えたとしても難しいケースが多く、場合よっては物件の価値自体にも影響を及ぼしかねません。

④借主保護の風潮:法律の上では借主保護の色が強いことで、退去時に貸主が多額の修繕費用を支払うハメになるケースも十分に考えられます。

⑤リフォームの必要性:ペット可物件に変更するにあたり、リフォームや設備の追加が必要な事もあるのでリフォーム費用等が高額になる可能性もあるということです。

⑥他住民への理解:ペット可物件はまだまだ全体の10%前後と言われており、需要はますます高まる中、長引く空き室対策などにより、ペット可物件への途中からの変更されるケースが多くなり途中からペット可に変更するとなると、既存入居者からは当然に反対意見やクレームが発生する場合があります。

⑦そもそも大家がペット嫌い:オーナーにもいろいろな思いがあるので当然ペット嫌いな方もいますし、単に入居率を上げるためという理由だけではペット可物件に転用することに割り切れないケースもあるようです。

ペット飼い主事情

ペット飼育に起因するトラブルもことのほか多く、ペット可物件で隠れてペットを飼っているという最も不届きな要因によるものも依然としてありますが、ペット可の集合住宅の場合に起こるペットトラブルの原因として下記のようなものがあげられます。

①騒音問題:吠え声、鳴き声、歩く時の爪の音など、日常的な音がトラブルの原因になりがちです。対策としては「爪を短く切って床との騒音を最小限度にする」「ジャンプをした時の着地騒音を防ぐため、高い所に登れなくする」「無駄吠えやインターフォンなどへの吠え声矯正のトレーニングをする」などの気遣いが必要です。

おすすめ対策グッズ
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②多頭飼い:たとえ頭数が決められていない物件でも、頭数が多くなると、それだけ騒音やペットの管理に関するトラブルは多くなりますので、自分のキャパシティを把握して、ペットを飼うにあたったマナーを守る事ができる頭数の飼育をおすすめします。

③犬のサイズの規定違反:ペット可物件の場合、犬のサイズの規定がある場合が多いです。小型犬しか許可されていない集合住宅で大型犬を飼うということは、集合住宅の設備が大型犬に対応していない、大型犬が苦手な飼い主や犬との接触トラブル、など様々なトラブルを引き起こす原因になりますので必ず規定に従うことが大切です。

④ペットの種類:もはやこれは飼い主のモラルの問題ですが、多くの住宅では、飼育できるペットの種類を明記してあることが多いのに明記されていないペットを飼育すればトラブルになることは当然ですよね。しっかりと規約に反するペットを飼わない様に注意しましょう。

⑤共有部分の使用方法:エントランスや廊下、階段、エレベーターなど他の住人と共有で使う場所を散歩帰りの汚れた足で歩く、リードを伸ばして歩くことで接触する人間や犬とのトラブル、また共有部分に糞尿をしてしまうなど様々なトラブルがあります。

⑥抜け毛:共有部分に抜け毛が落ちる、エレベーター内の絨毯などに抜け毛が絡まる。またベランダでブラッシングをすることによって風に乗った被毛が、他の住居のベランダに舞う、といった抜け毛に関するトラブルも多いようです。

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・ペットの毛を付着しにくくする衣服用液体洗剤【リモサボン】
 

⑦侵入:特に猫に多いのが、ベランダ伝いに隣接する部屋に入ってしまう侵入トラブルです。集合住宅で猫を飼う場合には完全室内飼いが基本です。

以上のようなことが相まって、ペット飼育が許される物件が少ないものと考えられるんです。

しかしペットとの共生について社会的に肯定的な風潮と核家族、高齢社会の広がり、ステイホーム、在宅勤務などの流れによってこれからますます需要が増えていくことが考えられ、それに伴ってペット可物件が増えていく傾向があります。

これからペットをパートナーと考えている方には次のようなことに注意いただくといいと思います。

ペットのことをよく理解すること

ペットが好きで、いづれペット可賃貸物件に入居したいけど、パートナーとなるペットがまだいない。という方に注意ポイントです。

①ペットの衝動買いをしない:ペットの衝動買いは飼い主の身勝手による感情で「飼いきれない」「手放したい」といった事態にもつながりかねません。ペットが寿命を迎えるまできちんと飼育できるか、落ち着いて考える必要があります。

②ペットの種類ごとに特性や習性を知る:いまさらですが、大切な同居人と言えどもペットにはその種類によって特性や習性があります。
犬は充分に運動させてやれなかったり、散歩に行けなかったりすると、ストレスが溜まり、無駄吠えなどの問題行動につながるケースもあります。
猫はもとも木登りをして生きていた名残で、爪を鋭く保つために研ぐ(木などをひっかく)習性があります。これらは本来の習性ですから、完璧に躾けられるというものではありませんし、無理な躾けは本人たちにとって大きなストレスになりかねません。
大事な同居人だという意識をもって、飼い主がその環境を整えてやるべきです。

③自身のライフプランとペットの寿命を考える:ペットを飼うということは必然的に、自分の生活に変化や制限が生じるということでもあります。
旅行や帰郷などの長期不在の場合はどうするか、結婚や出産後も一緒に暮らしていけるのか、ペットと自分の寿命との兼ね合い(50年以上も生きるペットを飼われる場合、特に高齢者の場合には注意が必要です)など、「その時になったら考える」というのじゃなくて、前もって対処を考えておくことも大事ですね。

④高額な医療費が掛かる可能性がある:ペットは公的な保険制度がなく、治療費が高額になる傾向があります。治療の内容にもよりますが、10万円以上掛かることも珍しくありません。また、人間と同様にペットも高齢になると病気になりやすくなります。事前に民間のペット保険への加入や医療費を計画的に貯めておくのがおすすめです。

おススメ対策
・大切なワンちゃんの遺伝子疾患リスクの心配を減らす犬遺伝子検査【Pontely】

ペットと一緒に暮らすということは、精神衛生上たいへん有意義なことですが、まだまだ住宅事情が成熟されていない現状では、いろいろな規制やルールを理解しておかなければ、予想外のトラブルに巻き込まれることもあります。

事前にいろいろな不安要素を取り除いて快適なペット同居生活をお楽しみください。

どうせ住むならペット共生型マンションがベストです。

「ペット共生型マンション」とはもともと、“ペットと一緒に暮らすことを念頭において設計された物件”であり、コンセプト自体ペットとの共生に特化した専用のさまざまな設備が備わっています。

また、ペットを飼っている居住者が快適に過ごせるように配慮されている点でも、ペット相談可の物件とは大きく異なっている点といえるでしょう。当然入居者も基本的には、ペットを飼っている人が住んでいますので、ペットに関するストレスはほとんど感じなくてもいいと言えます。

まだまだ「ペット共生型マンション」の物件数は少ない現状ですが、少子高齢化、在宅勤務でペット同居需要の高まりで、「ペットと共生できる」という付加価値をつけたこれらの物件が、これから都心を中心に増加していく傾向はあるようです。

「ペットは家族の一員」「ペットがいない生活なんて考えられない」という方に、快適なペット同居を実践されている方の事例を紹介いたします。

ワンちゃんとネコちゃんと快適に過ごすためにユニークなリノベーション事例です。

① ワンちゃんのための「室内ドックラン」を作っちゃいました。

不要不急の外出が憚られる今、ペットの散歩は必要不可欠と言ってもなんとなく出にくいですよね。それでなくとも天気の悪い日はついつい億劫になってしまいます。そこで紹介したいのが、シングル女性+ワンちゃんの室内ドッグラン機能がある幸せ空間です。

ご主人が仕事をしている間はどうしてもお留守番で運動不足になりがち。そんなワンちゃんを気遣ってワンちゃんの大好きなボール投げをして遊べるように。土間に室内ドックラン!?の機能を取り入れたそうです。

玄関の土間から続き、室内をぐるっと取り囲むドッグランで前の住まいにいる時よりも、ますます元気になったそうです。

本格的な工具で棚などを自作するDIY女子のオーナーとって、玄関の広い土間は最適なワークスペースもいいというメリットがあり、使いやすさを実感しています。リビングと土間の縁には、縁側感覚で座れるし、お友達が来ると折り畳み椅子を並べて、コンパクトなパーティスペースとして活用してるそうです。

床はフローリングではなく、ワンちゃんの汚れや傷に配慮した素材をセレクト。室内の通路もワンちゃんが通り抜けられる広さを確保しました。

洗面台にはワンちゃんをシャンプーしやすいように、深さのある実験用シンクを採用したりして、家族の一員のワンちゃんと快適な空間と時間を共有しているようです。

詳しい内容はコチラから

② キャットウォークのある住まい

夫婦、お子様一人+ネコちゃん1匹のお住まい。 愛猫のキャットウォークは、ブルーの黒板塗装とコンクリート壁に施した木板の段を上り、梁の横を歩くコース。猫ちゃんが歩ける道であり、飾り棚としてインテリアにも十分活用されています。

詳しくはコチラから

③ キャットウォークと木枠の小窓があるおしゃれ空間

二匹のねこちゃんと暮らすこちらのお宅では、壁をつたってしなやかに歩くキャットウォークと、木枠の小窓を設けたウォールステッカーがポイント。

詳しくはコチラから

まとめ

ペットと暮らすことの難しい問題は多々ありますが、ペット共生型住宅やペット可物件も都心を中心に増えつつありますし、マンションの場合、他の居住者への配慮が保ちながら快適な暮らしを実現されている方も多くいらっしゃいます。
居住スペースを工夫してドッグランを作ったり、キャットウォークを作ったり……。ペットとより濃密な時間を共有する空間づくりを考えるんだったら、自由度の高いリノベーションなら夢も可能性も広がります。

ペットと一緒に暮らす住まいをイメージしていくと、思いがけないリノベーションのアイディアが浮かんでくるかもしれませんね。