リノベーションの始まりは社宅の更新日

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リノベスタイル

シンプルな空間とレトロなキッチン

今回の主人公のご主人は食品会社の研究職、奥様は看護師として働いていて、家を買うきっかけになったのは、以前住んでいた社宅の更新日が迫っていた事。

今、更新すると次の更新はきっと金額に大きな差がでてくるだろうと思ったお二人はすぐに物件を探すことにしたそうです。

当初3つの選択肢を考えていたお二人。3つというのは1. 築古の中古マンションを買ってリノベーションする、2.築浅の中古マンションを購入する、3.新築の戸建を購入する、ということでした。

しかし、新築の戸建だと高額かつ利便性の良い場所にはすでに物件が建っているので希望の場所を選べない、また築浅の中古マンションでも希望の予算と合わない…。それならば築古の中古マンションを買ってリノベーションをしよう!と決心されたんだとか。

物件探しで譲れなかった条件は最寄り駅から家までが徒歩圏内であるということ、そして将来家族が増えた時のため、子育て支援がしっかりしているということでした。

最終的には品川区にある駅から徒歩10分、築34年、60㎡の物件を選びました。決め手になったポイントは品川区の充実した子育て支援制度。さらに物件は1階で庭付き。将来子供ができたら野菜を育てて食育もできるかも!と考えたからだそうです。

お二人の希望のお部屋はラフな素材を使用したシンプルな空間。その空間にたっぷり調理スペースのある、木を使用したレトロなキッチンを置くこと。

また、ダイニングテーブルは自分達で後からDIYしてみたいということ。さらにお二人ともジャンルを問わず本が大好きなので、本に囲まれるように暮らしたいという要望がありました。

そんな要望を元にデザイナーが提案したコンセプトは“本屋と食堂”。本屋のように天井から床までお気に入りの本を並べられる本棚。そしてレトロな食堂のように大きな調理台を囲んでみんなでお料理が作れるキッチン。その2つを上手く融合させた家をイメージしました。

出来上がったのはコンクリート現しの天井にラジアータパイン合板を床に正方形に張り込んだ2LDK。木を使ったキッチンと本棚を置いたラフなLDKにネイビーの造作扉がアクセントになっています。本に囲まれるように暮らしたいという希望にデザイナーが提案したのは、壁二面に渡る造作本棚。300冊以上ある本がすっきり収まるよう高さを2.5mとり、文庫本、雑誌、マンガなどサイズの異なる物を収納できるよう棚の間隔に変化をつけました。

「コーヒーを淹れてお気に入りのクッションに座りながらゆったりと本を読む。二人で寛いでいる時に幸せを感じるんです。」とほほえみながら語ってくれたご夫妻。木でまとめたざっくりとした印象の空間。そこに馴染むのはレトロなキッチンと、お気に入りの本が並ぶオリジナルの本棚…。クッキーの焼き上がりをチェックする奥様の隣でコーヒーを淹れるご主人。好きな物をとことん楽しめる二人だけの“本屋と食堂”の開店です。