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子供部屋のリノベーションについて考える。

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意外と難しい《子供部屋》のリノベーションを考える

間取りを考えるうえで、意外と悩むポイントに「子供部屋」があります。なぜなら子供の成長するごとにフェーズが変わっていくからです。

今回は「子供部屋」についていろいろ検証してみたいと思います。

①「子供部屋」は必要なんでしょうか

何年か前、有名中学に合格した子どもの勉強方法を調べたら、多くの子どもが子供部屋があるのにリビングやダイニングテーブルでしていたという内容の「頭のよい子は個室ではなくリビングで勉強している」という本が出て、一時「子供部屋不要論」が世間を騒がしたことがありました。

あわせて住まいでも西洋風の間取りが定着化し、当然のように子供に個室が与えられるようなレイアウトで、いざ子供部屋という空間ができると、今度は「親子のコミュニケーション不足」が問題視され、2000年代から「引き籠り」が大きな社会的問題として取り上げられることが多くなってくることと相まって、一種のトラウマのように部屋に籠らせないために子ども部屋をオープンな造りにしたり、ドアを設けない説などが出てくる社会現象がありました。

でも、それが果たして「子供部屋」という独立した空間があるからなのかというと、それは違う気がします。

成長する子供にとって、「子供部屋」があるという意義は「自分が支配できる空間を持つこと」だと思います。

子供が成長して自我が芽生えてくると、プライバシーが保たれる空間が必要となります。野生の動物が子離れして自分の縄張りを作るような習性に似たものでしょうか。

生まれたころから親の庇護のもとに育った時期を越え、ある時期親よりも友達の付き合いの比重が高くなると子供でも家の中で一人になりたいと思うときもあるでしょうし、親の目を気にせず、リラックスして趣味を楽しんだり、読書をしたりできる空間として子供部屋は必要だと思います。

結果として親に頼らずに自分自身で部屋を管理するようになり、このことが子供たちの独立心、自立心を育てることにつながります。

また、自分が管理するテリトリーなので、自分自身で居心地のいい場所にしたいと思うようになります。子供によっては雑然としていることが一番居心地がいいという子もいるとは思いますが、いずれ友達などが訪問してくる場面を考えると整理整頓しなければならないと考えるようになると思います。

またそのように親や周りの人がアドバイスをすることによって自分の部屋を片付けているうちに、生活の基本的な能力である整理整頓が習慣化されることが期待されます。

参考:ライオンズマンション

②「子供部屋」のレイアウトのコツ

新しい住まいを新築したり、中古住宅を購入してリノベーションする場合でも、どのような間取りにするかを考えることが基本中の基本です。

間取りを決める要素として、いったい何人で生活していくかということです。

若いお二人が住まいづくりを考える場合の重要なポイントの一つとして、「将来子供を何人つくるのか」「成長後を考えて、それぞれ個室のあるプランにするのか」をあらかじめ設計時にイメージしておくことです。

ただ景気・年金・雇用不安な時代の今、どのようになるかを予測することが難しいのでその将来のために、子供部屋という限定的なことではなくスペース的に可能なのであれば最初から子供部屋用スペースをつくっておき、「つくってもできるだけオープンに」というのが賢明なのかもしれません。

こうした時代の流れを受けて、住宅メーカーや建築家は「間仕切りしない」「気配を感じる」子供部屋を提唱してきています。

逆に子供の自立心を育てるために「子供部屋は必要だ」と思っている場合でも、あえて居心地よくせず最低限の部屋にしておく、そしてベッドと本棚くらいしか入らない最小限のスペースにして、「こんなにつまらないのだったら家族みんなのいるリビングに行こうかな」と思わせる程度のシンプルなつくりでいいという考え方もこれからの流れかもしれません。

住まいづくり研究所による「子ども部屋」についてのアンケートによると

・「子供部屋は必要だと思う」・・・絶対必要・必要だ 83%

・「子供部屋が必要な理由は」・・・子供の独立心を養うため 48%、勉強部屋として16%

・「子供スペース」として広くとり子供の成長に合わせて可動式の仕切りで2室にできる」・・・ぜひ採用したい・採用したい 77%

・「子供は家の中でどこにいる時間が長いか」・・・リビングルーム72%、子供部屋10%

要約すると、「子供部屋」は必要で、主な目的は子供の独立心を養うため、可動式の仕切りでスペースが自由に分けられること、そして普段子供が家の中で過ごす場所はリビングルームが多い。ということです。

「子供部屋」は勉強部屋というより、子供の独立心を養う空間であるというのが、正直なイメージなんですね。

広さは63%の人が6畳程度と考えているようです。

参考:ouchi club

③「子供部屋の収納」のコツ

子ども部屋に収納スペースを作るときのコツとは?
子供へやの収納について3つの考え方があります。

  • 子供目線であること
    大人の目線の収納だと、子どもの手が届かず、せっかくの『片付ける意欲』をなくしてしまい、いつも大人にお願いするような癖がついてしまいます。
    子どもが自分で出し入れできる高さの収納アイテムがあれば、子どもが進んでお片付けしてくれる意識が芽生える可能性を高めます。
  • 収納方法はシンプルに
    それこそ子供でも覚えられるシンプルンな収納方法を目指すこと。わかりやすくシンプルなら子どももきちんと覚えられるはずですし、完璧さは求めずに、まずは元あったところに戻すことをゴールにすることから始めるようにすれば、いづれ自分で決まったところに収納するという期待値も上がります。
  • 子どもの成長に対応できるように当然子供は心身ともに成長していくものですし、その成長は大人が思っているよりも早いものです。
    だから可愛い時期の幼児向けの収納アイテムばかり集めてしまうと、小学生、中学生になったときにまた変えないといけませんよね。

シンプル&わかりやすくをテーマに、100均の小物を十分に活用するなどして、緒に積み重ねられるボックスを選んだり、板の位置を変えることのできる棚を選んだり工夫して、柔軟性のある収納づくりがいいと思います。

参考:LIMIA「自分で片づけしたくなる子供部屋に!収納術13選」
参考:Pacoma「キレイが続く!子供部屋の収納術・コツ|収納のプロ実践中」

「子供部屋」は、ほとんどのご両親が一度はお世話になったことがある空間だと思います。
自分が思っている「子供部屋」と自分のお子さんが使う「子供部屋」を上手く折り合いをつけながら、お子様目線を尊重して今一度考えてみるのも大切だと思います。

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