人気のリノベーション業界は今、大変なことになっています。
それこそ住宅業界のニュースタンダードともいうべき、ネット業界、アパレル業界、販売業界など様々な業態の事業者が参入が目まぐるしいほど進行しています。
また、メーカー系などリノベーション周辺の業態でもリノベ事業への事業拡大がみられます。
その背景はいったい何でしょうか。
その理由は大きく分けると2つあると思います。
まず、1つ目はずばり「リノベーション及びそれに関連する業界が魅力的な市場だからです。つまり企業でいえば、今後の拡大が大きく期待でき収益が見込める有望な市場だからです。
一番の強みは、国の強いバックアップが見込めるからです。あらゆる業種において商品が有り余り市場が飽和状態である現状、住宅業界でも中古住宅を再活用するというのは国の大きな課題になっています。
2014年9月、国土交通省によりリフォーム環境を整備する目的で「住宅リフォーム事業者団体登録制度」が創設されました。
これは、消費者のリノベーションへの理解を深め、リノベーションサービスを推進する制度で国がリノベーション事業の土台が整備することで業界の発展を促しています。
これは異業種参入の理由として大きいポイントです。
2番目には、住宅に対する意識の変化です。つまり新築住宅神話の崩壊に伴い新築市場が限界となり中古市場が優勢になってきたという消費者意識の変化です。
新築に対する意識の変化に加えて、建築費高騰による価格上昇で新築物件の成約件数が減少する一方、「立地や価格などの条件が良い割安な中古住宅を買ってリノベーションしたい。」そんな消費者のニーズある場所を見極めた異業種が参入に至るワケです。
差別化して顧客を獲得する
リノベーションは中古住宅の改修工事を行うこと、再生させることを指しので、基本的にはハウスメーカーや工務店、リフォーム会社や設計事務所などに依頼することをイメージするのではないでしょうか。
しかし中古住宅をリノベーションして住みたいという需要が増えてくると、全体のパイが増えてるわけです結局は。そこでいままでの住宅関連企業が他と差別化するために、異業種とのコラボで対抗するという住宅関連企業の内情もあるようでこれも大きな要因だと思われます。
異業種参入の実態
おもな異業種とリノベーションのコラボの例を一部紹介いたします。
・ジャーナルスタンダード×リノベーション
ファッションブランドのジャーナルスタンダードは、2017年より『リノベる。meets journal standard Furniture』というリノベーションサービスをスタートしました。
ジャーナルスタンダードは、他のファッションブランドやアーティスト、クリエイターとコラボを行い、家具やインテリアを提供します。近年は住宅へと対象を拡大し、ファッション性の高い住空間のプロデュースを展開中です。
『リノベる。meets journal standard Furniture』
・楽天×リノベーション
楽天は2018年に特設サイト「楽天リフォーム」をオープンしました。
提供するのは仲介手数料や営業費用を抑えた定額性のリフォームプランです。
・大京×リノベーション
不動産大手大京グループ子会社の大京穴吹不動産は、ヴィンテージ家具をメインとしたインテリアデザインのブランドACME Furnitureとコラボしてリノベーションを開始しました。
もともと大京グループは中古マンション販売に強く、一戸単位のリノベーションマンション「リノアルファ」を提供してきましたが、ACME との提携することで、従来のリノアルファとは異なる 新たな商品を生み出し、多様化する住空間のニーズへの対応が可能となり中古マンシ ョンを購入してリノベーションする購買層を獲得するのが狙いです。
・ユナイテッドアローズ×リノベーション
ファンションブランドを手がけるユナイテッドアローズはフルオーダーリノベーションサービス「RE:Apartment UNITED ARROWS LTD.(リ アパートメント ユナイテッドアローズ)」を展開中です。
同社は中古マンションの調達や施工に定評のあるグローバルベイスと提携し、オーダーメイドのリノベーションに対応します。それぞれが担当する業務内容は、グローバルベイスが物件の調達や施工・販売で、ユナイテッドアローズは内装デザインや家具製作などのプロデュースです。
建築材料や住宅設備機器最大手のLIXILは、リノベーション事業への拡大にあたって、2018年秋から「さがすリノベーション」を本格展開しています。中古住宅の購入とリノベーションをワンストップでサポートするサービスです。
参考:リノベノシゴト 「今リノベーション業界が熱い・異業種参入や周辺業界も事業拡大中」
リフォームのネット販売が増えている
リノベーションとはちょっと違いますが、リフォームの分野で最近では工事費込みで住宅リフォームをネットで販売するサイトが増えつつあります。
・アマゾン ヤフー 楽天 等の大手ECサイト
・生活用品を取り扱う総合スーパーのイオン
・電量販店のエディオングループ
・ホームセンター ビバホーム等
リフォーム業は、現場の環境によって工事費が変動する商売なので「リフォームの価格、費用」は不透明な部分が多く、「追加料金無」「日本全国どこでも対応」をキャッチフレーズに大手のECサイトが定額リフォームに参入して来たことは、今までこの部分にメスを入れた感があります。
参考:NET ZERO 小さなリフォーム会社の最強ネット戦略!
まとめ
これからの住まいは「どこに住みたいか」から「どのように暮らしていきたいか」という意識に変わりつつあります。
そのために中古物件を購入して異業者とのコラボによるオンリーワンのリノベーションを選択していく時代になっていくのでしょう。
しかし今まで以上にリノベーション市場が膨らみ、異業種とのコラボなどで複雑化するなか、賢い選択を求められるシビアな時代になりつつあるということでもあるのでしょう。
選択のコツとして物件探しからデザイン、施工工事、アフターフォローまでワンストップで実績のあるリノベーション専門企業とのコラボがひとつのポイントになるでしょう。
ますますあなたのイメージをできる限り明確にし、わからないことは何度も相談できるリノベーションづくりのパートナーを見つけましょう。
リノベーション専門企業としての実績と、コラボの先進性から、2社をご紹介いたします。
ジャーナルスタンダードとのコラボで『リノベる。meets journal standard Furniture』を展開中
ユナイテッドアローズとのコラボで「RE:Apartment UNITED ARROWS LTD.」を展開中