意外と厄介なマンションの夏の結露

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意外と厄介なマンションの夏の結露

夏の「結露」の発生原因

「結露」というと、冬の寒い朝、窓ガラスについた水滴をイメージする人が多いと思いますが、気密性の高いマンションでは夏でも意外と多く発生しています。

6月の梅雨時に一番気になるのがカビの発生ですが、その発生原因の多くが「結露」なんですね。

「結露」のそもそもの原因は「気温の変化」と「水蒸気量」が関係しています。

夏場に氷で冷えたグラスの表面に、たくさんの水滴がつく現象をよく目にすると思いますが簡単にいうと、あれが結露を起こす仕組みです。

冷えたグラスと暖かい室内温度の差で、室内に充満している気化した水分が冷たい表面に接して水滴化することなんです。

ただでさえ6、7月の梅雨時は外気でも湿度が高く、室内の水分が発散しにくい気密性の高いマンションでは、飽和水蒸気が多いので結露起こしやすいという残念な結果になりやすいんです。

気密性の高いマンションで水蒸気の主な発生原因は

  • キッチンでの炊事、食器洗い
  • 浴室からの湯気、浴槽からの出入り
  • 洗濯・洗面時
  • 部屋干しの洗濯もの
  • コーヒーメーカー
  • 人の汗(子供一人で加湿器一台分と言われています)
  • 観葉植物

などなど、キッチンや浴室・室内干しで発生する水蒸気など、私たちの生活が原因で起こる結露を「生活結露」といいます。

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夏の結露の発生場所チェック

「結露」の仕組みを知れば、夏場のマンションの中で「結露」が出やすい場所というのが特定されます。

  • 外気と触れやすい場所(北側)
  • 温度差がある場所
  • 空気の流れがないところ

などです。具体的には

  • 外気に触れやすい北側の玄関のドアや壁
  • クーラー周り
  • 北側のガラス窓まわり、便器まわり、北側の壁、天井、床
  • 密閉された押入れ、クローゼット(特に北側に面している場所)
  • 北側の壁に沿って置かれた家具(本棚・タンス・ベッド・勉強机)の裏側
  • ランドリールーム、浴室

などが要注意場所になります。

夏は特に、南側と北側の温度差がでますので、北側に多い玄関や隣接するクローゼット、トイレ(陶器の便器に水滴が付着しやすい)の中など、ランドリールーム、キッチンは比較的密閉された空間で、飽和する水分量が多いので「結露」しやすい場所になります。

マンションの結露対策は、室内にたまった湿気と、室内外の温度差の2点を無くすことが大切です。

明日から出来る対策レベル

住んでいる人がちょっと気をつけるだけで出来る対策は、上記でもあげた水蒸気の発生場所を断つことと換気を徹底することです。

具体的には

  • 人は寝ているときに水蒸気を出し、結露の元となるので、なるべく分散して一つの部屋に固まらずに就寝する。
  • なるべく北側の部屋では就寝しない。
  • お風呂に入ったら次の人が入るまでこまめにフタをすること
  • キッチンでお湯を沸かす時、お風呂を上がったあと、部屋干しした時、洗面、トイレを使用した後など湿気が発生するシーンでは必ず換気扇を回しこまめな換気をする。
  • 室温が低い北側の収納では風通りを良くして、あまり詰め込まない。
  • 北側の壁にはなるべく家具は置かないようにするか、壁と離して設置する。
  • 除湿器をこまめに活用することや押入れやクローゼットには除湿剤を入れておく。

などです。

専門家に依頼すべきレベル

室内の温暖差を解消するには「断熱」が必須です。

そもそもマンションの躯体となる鉄筋コンクリートのマンションには断熱性がほとんどありません。

しかも、断熱性が低い代わりに高い蓄熱性があるうえ、マンションの気密性があるため温度差が激しいんです。

だから、鉄筋コンクリートのマンションには断熱が必須となります。

適切な「断熱」を施してあれば、一年中快適な暮らしが過ごせますし、冷暖房費も経済的になります。

当然、外気との温度差が少なくなり、「結露」が起こりにくくなるんですね。

しかし30年以上前の物件の場合、この「断熱」が十分に行われていない物件が多くあるようです。

中古マンションをリノベーションする際には、この「断熱」処理が適切におこなわれているかどうか必ず確認してください。

リノベーションやリフォームで「断熱」を施すには当然、専門の業者に依頼することになりますが、工事には主に2種類の方法があります。

 

①窓部分の断熱処置を施すこと

窓の内側にもう1つの窓(内窓)を取り付けることで、既存の窓と内窓の間にできた空気層が断熱効果を発揮し、結露を防ぎます。

本来、マンションの窓は共有部分にあたるため変更できませんが、内窓の取り付けは専有部分内なので変更可能です。

既存の窓枠はそのままに、ガラスを「ペアガラス」と呼ばれる複層ガラスに変更するという方法もありますが、この工事が可能かどうかは管理規約によるため確認が必要です。

夏場に冷房をかけている室内に外から熱が流入するのも約7割が窓からと言われています。 だから窓の断熱対策をすれば、断熱の効率が良く、しかも費用や工事日数もかさまない窓断熱は、コストパフォーマンスの面から考えてもおススメです。

②壁・天井・床に断熱材を施工する

壁や床に断熱材を施すという工事で、「乾式断熱」と「湿式断熱」があります。

窓断熱だけでなくすべての部屋で快適に過ごしたいとお考えなら、窓に加えて天井・壁・床の「断熱」を施すのが理想です。

その他、リノベーション施工前の注意点として

レイアウト・設備で結露対策を施すことも重要です。
  • 空気の通り道を考えた間取り・出入口の配置にする
  • 間仕切り壁に室内窓を設ける
  • 押入れ・クローゼットの内部に、調湿機能のある仕上げ材を使う
  • ウォークインクロゼットを2方向に出入口があるウォークスルークロゼットに変更する
  • 押入れ・クローゼットの扉に通気口を設ける
  • 24時間換気システムがついていない場合は設置すること

など、設計段階から、空気の流れ、湿度のコントロールを考えておくことも「結露」対策には大切です。